2月28日(木)に四国中央消防防災センターにて、「HITO病院市民公開講座」を開催しました。
講師には、徳島大学病院てんかんセンター副センター長 多田 恵曜 先生と徳島大学病院脳神経外科講師 牟礼 英生 先生に「成人てんかんと不随意運動に対する治療について」というテーマでご講演いただきました。
多田先生からは、「成人てんかんの診断と治療」と題して、てんかん発作の症状・診断・薬物治療・外科治療について解説していただき、適切に診断・薬物治療を行えば70~80%の人は発作をコントロール可能であること、抗てんかん薬は長期に内服する必要があるが、副作用の少ない抗てんかん薬が使用できるようになったこと、薬剤抵抗性てんかんに対しては、ビデオ脳波モニタリングや画像検査を行い、手術による治療も可能であることなどの知識を深めることができました。
また、牟礼先生からは、「手足の震え・痛み・筋緊張に対する脳神経治療」と題して、パーキンソン病の症状・治療に加え、難治性の痛みに対する脳神経外科治療について解説していただき、パーキンソン病はそれほど珍しい病気ではなく、超高齢社会の到来に伴い患者数の増加が予測されること、初期の薬物療法に加え、手術療法として脳深部電極刺激療法(DBS手術)による治療があること、慢性疼痛・難治性疼痛に対する最新の神経障害性疼痛治療法として脊椎刺激療法の内容などを知ることができました。
当日は平日の遅い時間にも関わらず、総勢115名の方々にご参加頂くことができました。
さらに、講演終了後には、個別相談コーナーを設け、参加者からのご質問やご相談をお受けし、専門の医師からは詳細な説明があり、改めて病気についての正しい知識を深める機会となりました。
ご来場くださった皆様、ありがとうございました。