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平成29年9月11日に、耳鼻咽喉科を開設する運びとなりました。
四国中央市がある宇摩圏域には、耳鼻咽喉科を備えた医療機関が少ないという現状がありました。また耳鼻咽喉科があっても、手術や入院に対応できるところは、宇摩圏域のみならず隣接する香川県の西讃地域や徳島県三好地域にもありませんでした。
そのため当院に対しても、かねてより地域の皆さまや開業医の先生から耳鼻咽喉科開設のご要望を頂いておりましたが、この度、愛媛大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科より医師派遣のご支援をいただき、高木大樹医師をお迎えして、その実現に到りました。
今後とも開業医の先生方と連携し、地域全体で耳鼻科の患者さまをスムーズに受け入れる一助となれますよう、尽力して参ります。
開院1年を迎えて
HITO病院に耳鼻咽喉科が開設して早くも一年が経ちました。院内外の先生方やスタッフにも日々助けてもらいながらの、あっという間の一年だったように感じます。
皆さまのおかげを持ちまして徐々に診療体制も整い、現在は通常診療に加えて週に一回の補聴器外来を行っている他、平成30年6月からはアレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法も開始しました。また、今まで一人でできる手術のみを扱っていましたが、愛媛大学病院からの応援も来ていただけるようになり、出来る手術の枠が広がってきております。
宇摩圏域では耳鼻科医院・病院の数は少なく、ここ数年入院ができる耳鼻咽喉科はありませんでした。そんなこともあって、市内はもちろんのこと、県境をまたいで香川県や徳島県からも患者さんをご紹介いただくことがあり、ここが四国“中央”市であることを実感する次第です。
しかし一方で、未だに耳鼻咽喉科ができたことを知らない患者さんも多く、わざわざ遠方の耳鼻科から、地元である当科にご紹介いただくケースも見られました。そういった患者さんの不利益をなくすため、様々な機会を通じて当科の存在を知ってもらうことも、大切な仕事の一つだと考えております。
開設時にも書きましたが、私の目標は「一人一人の患者さんが納得できる医療を提供すること」です。これからも丁寧な診療を心がけていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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午前 | 高木 大樹 | 高木 大樹 | 岩田 真治 西原 江里子 |
高木 大樹 | 高木 大樹 | 高木 大樹 |
午後 | ※午後の診療も可能です。ご希望の方はご相談ください。 |
全国的にスギ花粉・ヒノキ花粉の飛散量が増えてきており、花粉症の方は毎年、つらい症状に悩まされているのではないでしょうか。花粉症を含むアレルギー性鼻炎はもはや国民病となっており、患者さまの数も年々増えてきています。
当院では現在、アレルギー性鼻炎に対して次のような治療を行っています。
治療法 | 特徴 | メリット | デメリット |
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抗アレルギー剤の投与 (内服・点鼻・点眼) |
多くの医療機関で行われている治療法です。症状や重症度に応じた様々な治療薬があります。 | 比較的安全で、簡便な治療法です。また全ての抗原に対応可能です。 | 眠気などの副作用があります。重症の鼻炎に対しては、薬剤だけでは対応が難しい事があります。 |
手術 | アレルギー反応を起こす神経を切断する手術(後鼻神経切断術)の他、鼻閉改善手術(鼻中隔矯正手術等)を併施することもあります。 | 効果が大きく永続的です。アレルギーのみならず鼻腔形態による問題(鼻づまり等)にも対応可能です。 | 入院と、術後しばらくの通院が必要です。 |
治療法 | 特徴 | メリット | デメリット |
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舌下免疫療法 | アレルゲンを少量ずつ舌の下に投与することで、体をアレルゲンに慣らし、長期にわたって症状を抑えることができる治療法です。 | 治療に痛みを伴わず、比較的安全です。うまくいけば抗アレルギー剤を服用せずに生活が送れるようになります。 | 治療効果が3~5年と長くかかります。まれにアナフィラキシ―ショックを起こす可能性があります。 |