「首にしこりがある」「首が腫れて痛くなった」首に関係する症状は多彩で、そこには沢山の原因があります。治療も放置してよいものから緊急処置が必要なものまで様々です。
頸部は多くの臓器や血管、神経が密集した場所であり、その場所や腫れ方も多種多様です。
以下はその一部です。
風邪をひいた後などに一過性に腫れる:炎症性リンパ節炎など
しこりが触れ、徐々に大きくなる:正中頚嚢胞、側頚嚢胞、悪性リンパ腫、がんのリンパ節転移など
のど仏の下が腫れる:甲状腺炎や甲状腺腫瘍など
左右の顎の下が腫れる:唾石症や顎下腺炎など
上に示した疾患はごく一部であり、診断を得るには検査を進める必要があります。
超音波検査:低侵襲で簡便にできる検査です。状況に応じて針を刺して細胞を採取する検査なども行います。
血液検査:炎症の度合いや腫瘍マーカー、ホルモン値などを測定します。
CT・MRI:深部まで詳細な画像情報を得ることができます。
頚部腫脹に関連した項目
唾石症
耳鼻科領域の悪性腫瘍
原因が腫瘍などの場合は原疾患の治療を行います。機能低下の予防や回復のためには嚥下リハビリを行います。改善に乏しい場合嚥下機能改善手術や誤嚥防止手術など外科的治療を行うこともあります。