当院の外科は、一般外科(外傷や鼠経ヘルニアやその他ヘルニア)、消化器外科、呼吸器外科、心臓血管外科、肛門外科に分けられます。
それぞれの専門の医師が、外来患者さま、紹介患者さま、救急患者さまの緊急対応から予定入院、予定手術まで幅広く対応いたします。
消化器外科では、内科(特に消化器内科)と迅速に連携し、消化器疾患の治療(手術)をスムーズに行うようにしています。
当院では腹腔鏡手術を積極的に取り入れており、胆嚢摘出や虫垂切除などの良性疾患だけでなく、胃癌・大腸癌にも適応としています。
腹腔鏡手術は、お腹に小さな穴を作り、そこからカメラと細長い器具を用いて行います。開腹手術に比べて傷が小さく、手術後の癒着が少ないとされています。合併症をできるだけ少なくする手術を心がけ、早期退院、早期社会復帰が可能になると考えています。
当院ではクリニカルパスを取り入れており、治療内容の明確化にも努めています。
〇一般的な手術の入院期間は以下のようになっています。
胆石症とは胆石(胆嚢や胆管にできる結石)によって引き起こされる病気の総称です。肝臓で作られた胆汁は一度胆嚢に蓄えられた後、胆管を通って十二指腸に流れます。その胆汁中の成分が析出することにより石となります。多くは胆嚢で石となるためそれを胆石(胆嚢内結石)と呼びます。まれに胆管(肝内胆管、総胆管)に石ができることもあり、それらは肝内胆管結石、総胆管結石と呼ばれます。
腹腔鏡にて手術を行います
鼠径ヘルニア(脱腸)とは、足の付け根の辺り(鼠径部)で筋膜が薄くなっている部分から、腸などの内臓が腹腔外に飛び出してしまった状態です。発症者の約9割が男性で、特に50歳代以上に多い病気です。
鼠径ヘルニアの多くはこの鼠径管に腸が入り込むことで起こります。なお、ふとももにある大腿管と呼ばれる大血管と神経の通り道から腸が飛び出す大腿ヘルニアも鼠径ヘルニアの一種です。大腿ヘルニアは女性でも加齢や出産などで筋肉や筋膜が緩んだり、重たい物を持つなど腹圧がかかるような状態が続いたときに起こり得るヘルニアです。
また、小さな子供でも鼠径ヘルニアにかかることがありますが、子供の場合は先天的に(生まれた時から)筋肉の一部が薄くなってしまっていることが原因であり、成人の鼠径ヘルニアとは原因も治療も異なります。
開腹・腹腔鏡にて手術を行います