咽頭痛(のどの痛み)や嚥下痛(飲み込む時に痛む)はしばしば遭遇する重要な症状です。
主な原因は炎症ですが、その他の疾患によっても引きおこされることがあります。
炎症性疾患
原因疾患で一番多く、咽頭炎、扁桃炎などのほか、重症化した扁桃周囲膿瘍や急性喉頭蓋炎などでも見られます。
外傷・異物
様々な異物が刺さったりのどに引っかかったりしても痛みは出ます。主な異物としてはお箸や硬貨、義歯、薬のシート、魚の骨などが挙がります。
腫瘍性疾患
良性腫瘍で痛みがあるのは稀ですが、悪性腫瘍、特に進行した中・下咽頭癌ではしばしば痛みがでてきます。
形態異常、神経痛
稀ですが、茎状突起過長症などがあげられます。その他のどの電撃痛は舌咽神経痛が疑われます。
その他
狭心症、心筋梗塞では胸痛に加え、のどやくびにも痛みを生じることがあります。
咽喉頭ファイバー
耳鼻科では頻用される検査で、鼻からカメラを挿入して咽頭喉頭を詳細に観察します。胃カメラに比べて径が細いため、処置前の鎮静などは不要です。
CTやMRIなどの画像検査
腫瘍や膿瘍が疑われる場合に行います。
病理組織検査
腫瘍が疑われる場合、組織を採取して病理検査に提出します。
原因となる疾患の治療を行います。異物に関しては乳幼児や認知症の方などは自覚症状に乏しく注意が必要です。原因がはっきりしない咽頭痛に関しては神経痛などを疑い、神経の興奮を抑えるような内服治療を行うことがあります。
関連する項目
・扁桃炎
・喉頭蓋炎
・耳鼻科領域の悪性腫瘍