春暖の候、皆さまにおかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。平素よりHITO病院の医療活動に格別のご理解とご支援を賜り、心より厚く御礼申し上げます。
さて、新年度を迎えるにあたり、一言ご挨拶申し上げます。
当院は昨年度、地域医療支援病院および災害拠点病院の指定を受けることができました。これもひとえに地域の皆さまをはじめ、圏域内の医療機関、行政、関係各位の多大なるご支援とご協力の賜物であり、改めて深く感謝申し上げます。この二つの役割は、当院にとって大きな責務であると同時に、地域医療の中核を担う存在としての新たな一歩でもあると受け止めております。
地域医療支援病院としては、地域の診療所やクリニック、近隣医療機関との連携をより一層強化し、それぞれの役割分担を明確にしながら、患者さまにとって最適な医療を提供できる体制の構築に努めてまいります。紹介・逆紹介の推進、医療情報の共有、研修や勉強会の開催などを通じて、地域全体の医療の質向上に寄与してまいります。
また、災害拠点病院としての使命も、極めて重要なものと認識しております。近年、自然災害の激甚化・頻発化が進む中、医療機関には平時からの備えと有事の迅速な対応力が求められています。当院では、災害時医療体制の整備、設備・資機材の充実、関係機関との連携強化に加え、定期的な訓練を通じて実効性の高い対応力の向上に取り組んでおります。地域の皆さまにとって「いざという時に頼れる病院」であり続けることが、私たちの大きな使命と考えています。
さらに、高齢化の進展や医療ニーズの多様化に伴い、医療の在り方も大きく変化しております。当院では、救急医療、急性期医療、専門医療を強化し、さらに回復期・慢性期医療、在宅医療との連携強化にも力を入れ、切れ目のない医療提供体制の整備を目指しております。患者さま一人ひとりの生活や人生に寄り添った医療を提供することが、これからの地域医療において重要であると考えております。
新年度におきましても、「地域に寄り添い、“いきるを支える”医療の提供」という理念のもと、職員一同が一丸となって医療の質と安全性の向上に努めてまいります。そして、患者さまやご家族の皆さまに安心して医療を受けていただける環境づくりを一層推進してまいります。
地域の皆さまにおかれましては、引き続き当院の取り組みにご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、皆さまのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
2026年度は、人口減少・超高齢化の進行、医療人材不足の深刻化、物価・エネルギー価格の高騰に加え、診療報酬改定による評価体系の変化など、医療機関を取り巻く経営環境が一層厳しさを増す中でのスタートとなります。医療・介護・福祉の連携強化や、デジタル技術の活用、人材の確保と育成など、地域全体で支え合う仕組みづくりが、これまで以上に求められる時代を迎えています。
こうした中、当法人では、地域に必要な急性期医療を将来にわたり安定して提供し続けるため、2024年1月に病床規模の見直しを含む体制の再構築に取り組みました。あわせて、多職種が協力し合うチーム医療をさらに深め、患者さん一人ひとりの状態や生活背景に応じた支援を行うことで、できるだけ早く、安心して住み慣れた地域での生活に戻っていただけるよう努めてまいりました。2025年12月には地域医療支援病院の認定を受け、紹介・逆紹介を軸とした連携体制を、より明確な形で築くことができました。さらに2026年3月には、愛媛県より宇摩圏域の災害拠点病院として指定を受け、平時のみならず災害時においても地域医療を支える役割を担う体制を整えています。
今後は、医療と介護の複合的なニーズがさらに高まり、在宅医療や地域での支え合いの重要性が一層増していくことが見込まれます。当法人では、看護師特定行為研修を通じた人材育成をはじめ、ICTやデジタル技術の活用により、距離や職種の垣根を越えた連携を進め、地域全体で切れ目のない医療・介護の提供につなげていきたいと考えています。
限られた人材の中でも、質の高い医療を安定して提供し続けるため、デジタル技術を活用しながら、人にしかできない「関わり」や「判断」を大切にした医療の実現を目指してまいります。患者さんやご家族、地域の皆さまに寄り添い、「人を中心とした医療」を提供することが、私たちの変わらぬ使命です。
1976年の石川外科医院開院以来、石川ヘルスケアグループは、地域の皆さまと共に歩み、その時代ごとの課題に向き合ってまいりました。創立50周年という節目を迎えた今、これまで支えてくださったすべての方々への感謝を胸に、これからも挑戦を続け、誰も取り残さない、持続可能な地域社会づくりに貢献してまいります。
本年度も、引き続きご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。