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当院では現在、5疾病であるがん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、認知症と、救急医療、緩和ケアのチームを立ち上げています。それぞれの専門性を発揮し、患者さま中心の看護を提供するためには、チーム医療は欠かせません。当院では医師を中心に、看護師、薬剤師、放射線技師、管理栄養士、リハビリテーションスタッフ、臨床支援士など職種を超えたチームを編成し、カンファレンス、勉強会などを通して情報共有をしながら、きめ細かい医療の提供を目指し取り組んでいます。
チームのご紹介をします。
がんの患者さんは、手術や化学療法、放射線療法などの治療中の副作用や治療後の後遺症によって、身体的および心理的な症状が生じ、自宅での療養生活や社会復帰に支障をきたしてしまうことがあります。 当院では、がんと診断されてから終末期までのさまざまな段階で、患者さんがその方の望む環境で、その方らしく安心して暮らしていくことを、チームで支援しております。私たちSCT(サポーティブ・ケア・チーム)は、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・リハビリスタッフ・歯科衛生士・臨床心理士・医療ソーシャルワーカーを主なメンバーとしており、がん診療の強化や他専門医療施設との連携、在宅医療も含めた緩和医療に取り組んでいます。 SCT(サポーティブ・ケア・チーム)は、患者さんをトータルに支援していきます。
脳卒中は、日本において死亡原因の第3位であり、寝たきりの原因第1位を占める重大な疾患です。当院では、急性期脳卒中を発症した患者さまをよりスムーズに受け入れ、適切な治療を提供できるよう専門医と関連部門が一体となった「脳卒中チーム」を発足しました。このチームは、脳卒中専門医3名をはじめ、看護師、リハビリ担当療法士、放射線技師、ソーシャルワーカー、薬剤師から構成され、これら多職種の専門家による連携により、患者さまの1日も早い回復と退院支援をサポートしていきます。現在、より迅速なrt-PA療法、合併症対策、急性期・回復期・維持期にわたるシームレスな診療体制の整備、積極的な超早期リハビリテーション、多職種カンファレンスへの取り組みを実践しています。
『地域の患者さまにベストな医療を提供するという当院の方針の下、心筋梗塞や狭心症、不整脈、それらの成因とされる動脈硬化まで、多くの心臓病に対する治療成績を向上させるべく職員一同全力で取り組んでいます。心疾患においては、緊急の状態が発生した時にいかに早く診断し、治療を行うかが患者さまの生命の存続を左右します。心疾患の患者さまに対する診断と治療を、できるだけ正確にかつ早く行えるようになることが、心臓病チームの目標です。現在、外来患者さま向けのパンフレットや入院患者さま向けの冊子の作成、循環器疾患の勉強会等により、研鑽とスキルアップに取り組んでいます。』
近年糖尿病患者は増加傾向にあり、予備軍を含めると約1870万人とされ、今後さらに増加する病気です。糖尿病が増えた原因は、食事の欧米化や生活様式の急激な変化にあります。糖尿病が生活習慣病の1つと言われるのはこのためです。糖尿病の治療は、医師から処方された薬を飲めばよいというものではありません。まず患者さま自身が糖尿病に対する正しい知識を身に付け、生活習慣の改善に努めることが最も大切です。当院では、医師(糖尿病専門医)、管理栄養士、看護師(糖尿病療養指導士)、薬剤師、検査技師、理学療法士がチームを組んで、多職種の専門性を活かしながら患者さまの糖尿病に対する自己管理を支援しています。糖尿病チームとして糖尿病に関する様々な知識の習得と食事療法の徹底、運動療法の実施を行いながら血糖コントロールを目的とした入院や外来糖尿病指導、糖尿病公開講座などを実施しています。また、当院では糖尿病療養指導士による「フットケア外来」を開設しています。
『石川ヘルスケアグループでは平成27年より、地域の認知症の方やそのご家族の方に対し、「気軽に相談できる窓口を作りたい、安心できる暮らしづくりのサポートをしたい」という思いから、認知症専門医による相談会と毎回違った催しをセットで行う「認知症カフェ」や、認知症の方もそうでない方もみんなでタスキをつないで日本を縦断するプロジェクト「ラン伴」への参加など、様々な活動を行ってきました。そういったグループでの活動経験を土台に、平成28年度からは院内でも認知症ケアチームを立ち上げました。認知症は誰でもかかりうる病気です。少しでも早いご相談が、ご本人とご家族の暮らしの安心を守る糸口となります。当チームでは今後も、医師・看護師・ケアマネージャー・ソーシャルワーカー・リハビリテーションスタッフ等が密に連携し、認知症の患者さまやご家族を支える体制を一層強化して参ります。』
当院は、四国中央市の二次救急病院として3日に1回輪番日を担当していますが、それ以外の日でも、救急隊や患者さまの直接の要請に応えて、外傷や脳卒中などの救急を24時間可能な限り受け入れています。平成25年には増床を伴った新病棟が完成し、設備や診療体制が一層充実されます。救急体制も一部変更されることから、この変更に向けての取り組みのため、救急チームを立ち上げました。現在、救急チームでは、医師、看護師、理学療法士、臨床支援士の多職種がメンバーとなり、初期救命処置やAED(自動体外式除細動器)の講習会、院内や消防署との勉強会など積極的に支援を行っています。